株式会社丸信

三方よし通信

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【印刷コラム】品質を優先すると生産性が落ちる?

工場の若手の作業者から「品質に力を入れると生産性が落ちます」といった質問を受けることがあります。これに対して私は「品質を追求すると生産性は勝手に上がるはずだよ」と答えます。丸信での生産における優先順位は、

です。つまり、生産性より品質重視です。

  1. 品質より生産性優先
  2. 品質と生産性を両方追う
  3. 品質優先

面白いことに、経験上③の品質優先だけが確実に且つ安定的に生産性がのびていきます。実際に、クレームが劇的に減った部署は生産性が大幅に上がっています。「①生産性優先」は、結果的に刷り直し、機械故障、検品が増えるので想像以上に生産性は上がりません。

「②品質と生産性両方追う」だと、常に品質と生産性を天秤に掛けた思考をします。その結果も品質重視にした場合は生産性が犠牲になり、生産性重視した場合は品質が犠牲になる場合が多いです。結果として品質、生産性共に不安定です。若い作業者が話したのはまさにこの状態です。

「③品質優先」は同じ品質ならば生産性も考慮しますが品質をベストにする思考を繰り返します。そのことで、前もって確認し準備する。機械を正常に維持する。早く正常な状態に持っていく、何か起こった時の判断などの能力が高まっていきます。その結果、トラブルも減り、トラブル時も処置も迷わなくなるので生産性が勝手に上がっていきます。

一流のすし職人や陶芸家は、品質を極めた結果として、無駄のない動きで最高の品質の品を製造されます。ゴルフでも、真っすぐ球を打てるようになると少ない打数でカップに球を入れることが出来るようになります。印刷も加工も最高の品質でお客様に製品をお届けできるように常に高品質を目指していきます。