株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

【印刷コラム】箔の見当ズレ

私「 一番の理由は工程が別やけんね」

営業「 工程が別だとなぜズレるんですか?」

私「 紙は伸び縮みするから、印刷時はその位置にあっても箔の時は同じ位置に来ないことがあるんよ」

紙とはパルプ繊維の塊です。そしてパルプ繊維は水分を含むと大きくなり、乾燥すると小さくなる。また、圧を掛けると伸びるなどの特性もあります。そのため、印刷前の紙も一番上の紙と下の紙では状況が違ってきます。

・上の方の紙は湿気の影響を受けやすくて圧の 影響 を受けにくい
・下の方の紙は湿気の影響は受けにくいが圧の 影響を受けやすい

上の紙から順番に印刷していくので印刷が終わると順番が上下逆になります。650 ㎜X950 ㎜の紙が0.1%の伸縮で1㎜ 弱の伸縮になり、それが伸縮サイズにばらつきが発生することで±0.5 ㎜計1㎜ 近いバラツキになることがあります。プレスコート(熱と圧で光沢を出す装置)だと、3 ㎜ 近くサイズが変わることもあります。

そのため、箔の位置は同じでも印刷の位置が変化してしまいます。

そこで大事なのはデザインと加工方法。紙の伸縮は紙を使う以上避けられないので、伸縮で印刷と箔の見当が合わなくても目立たない方法が必要になります。

デザインや工程に合わせて、問題リスクが変わってくるので、多くの問題点を事前に回避できるように日々精進しています。