株式会社丸信

三方よし通信

三方よし通信

【社長コラム】外国人採用

本格的なアフターコロナ時代となり、再び経営のメインテーマが「人の採用」に移ってきました。昨年は出生数もとうとう80万人を割り込み、死亡数が156万人ですから、これから70万〜80万人の人口が毎年減り続けることになります。これまでも人口は減少してましたが、女性の社会進出や高齢者の継続雇用でなんとか補っており、それほどシビアな状況ではなかった業種や都心部を中心とした地域もあると思います。一方で地方や若者に人気のない職種は既にシビアな状況でした。加えて人口のボリュームゾーンである団塊の世代がこれから後期高齢者となり、引退される方が増えると思います。

つまり本格的な人手不足はこれからが本番だと思うのです。しかも長く続くことになります。会社を良くし、給料や福利厚生等を充実させるのは当然ですが、各社がそれを行う中、人材の獲得競争に勝ち残るには経営者の本気度と覚悟が試されると思っています。当然、待遇アップには原資の裏付けも必要です。

すでに多くの企業様がベトナム等からの技能実習生を受け入れられていると思います。
弊社でも常に5、6名の実習生に働いてもらっています。彼らはとても真面目に働きますし、残業や深夜勤務、休日出勤もウェルカムです。残念ながら語学の問題もあり、これまでは軽作業等を中心にお願いして参りました。しかし先月お会いした関西の同業社ではベトナムの実習生に印刷機を稼働してもらっていると聞き驚きました。たまたま日本語の理解力の高い実習生が入ってきたので彼をまず育成し、その後、彼が他の実習生に指導したようです。これを聞いて、本来の技能実習という趣旨から外れていた自分を反省させられました。今、弊社ではN1、N2(日本語検定)レベルの人材を探しています。採用できれば彼らを通訳にして技能実習生を日本人同様に教育したいと考えています。

一方で円安もあり、彼らから見た日本は既に魅力がない国になりつつあるようです。韓国、台湾などの国に採り負けているのが現実です。安く便利に使ってやろうという気持ちでは早晩ベトナムの方には来てもらえなくなると思われます。またベトナムの大学でも日本語学科がどんどん減っていると聞いています。需要も人気もないのです。

技能実習生でなく、労働ビザを取得して採用するホワイトカラー職種であれば韓国や台湾の若い方を採用できる可能性があると聞いています。日本語に不自由せず、日本で働きたいという方も一定層いるようです。我々も今調査中です。

だれも経験したことのない本格的な人手不足時代がこれから確実に来ます。女性、高齢者、外国人、アルムナイ( 過去に会社を辞めた人)とあらゆる手段で人材を確保しないと事業継続が危うくなると覚悟しています。